セックスフレンド
貴広は至って冷静。
ポーカーフェイス。

「マナ、昼飯にしないか? 朝早かったから腹減った」

「うん。いいけど。貴広、ジェットコースター乗らなくていい?」

「どうした急に?」

「せっかく来たんだし、一回だけならつき合うから」

「自分だけ乗り物に乗って悪いとか思ってる?」

「……」

図星だった。

「いいよ。マナと観覧車に乗れただけで、十分だよ。それに」

「それに?」

耳元でこう言った。

「キスもいっぱいできたからいい」

「な……っ」

顔が真っ赤になっていくのを、自分で感じた。
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