セックスフレンド
「マナはどの匂いが好き?」

貴広に聞かれて、サンプルの香水の匂いをかいだ。

「ごめん。かぎすぎて匂いが分からなくなってきた」

「マナが気に入った香水をつけたいんだ」

そう言われて、あたしはかなり迷ってしまった。

男の人の香水選びなんて初めてだったから。

1時間近くは匂いをかいでいたような気がする。

ようやく選んで決めた。

「貴広、これにする」

「おっ。決まったか」

「ごめんね。時間かかり過ぎだね」

「それだけ、一生懸命選んでくれたんだろ?」

「うん。もちろん」

「マナはいらない?」

「あたしは……」

少し迷って、貴広に選んでほしいとお願いした。


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