セックスフレンド
「はっ? オレそんなメール送ってないよ」

「瑞希くんが覚えてないだけだよ」

「本当に知らないんだよ。大体、本当にメール送ったなら、オレがマナに話しかけるかよ?」

「……」

言われてみればそうだけど。

「この話はまた後でしよう。もうそろそろ始まるなら、会場に戻った方がいいだろ?」

「…そうだね」


あたしと瑞希くんが、会場に戻るとすぐに披露宴が始まった。

何事もなく無事に進んで行った。

あたしは、披露宴に神経を集中させていたような気がする。

瑞希くんとは、席が離れていた。

だからこそ、少しでも視界に入らないようにしていた。

じゃないと、"会いたかった"──そのセリフを思い出して、アレコレ考えてしまいそうだった。




 


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