セックスフレンド
「そうだな。誤解されたら困るよな」

瑞希くんが体を離してくれた。

あたしの鼓動は加速を増すばかりだ。

「マナ、二次会の後会えないか?」

「会えるわけないじゃない」

「マナの彼氏なら、三次会に行くみたいだぞ」

「三次会?」

「さっき会話が聞こえてきた。だから、マナを誘ってるんだ。
披露宴前の話の続きもしたいし」

「無理だよ。彼氏にバレたらどうするのよ?」

「バレたらオレが無理矢理誘ったことにすればいい。
実際そうなんだし」

「ごめん。会えないよ」

「…そうか。分かった」

瑞希くんは、少し声のトーンを落とした。

そして、あたしの横を通り過ぎて行った。

これでいいんだよね?
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