セックスフレンド
ようやく、気持ちが落ち着いてきた頃。

「ほらっ」

瑞希くんは、ハンカチを差し出した。

「ありがとう」

ハンカチで涙を拭う。


「マナ、元気でな」

「……」

「最後に元気な姿が見れて良かった」

「うん。あたしも」

"最後"という言葉に胸がチクリと痛んだ。

「彼氏と結婚する時は教えて。ご祝儀は包むよ」

「多めによろしくね」

「ちゃっかりしてるな」

「………」

「二次会の時、マナの彼氏とテツさんが話してるのが、聞こえたんだけどさ」

「どんな話しだったの?」

「『オレもマナに可愛いウエディングドレスを着せてやりたい』って。言ってたよ」

「そう…」
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