セックスフレンド
着信は貴広。


「もしもし」

「マナ、まだ病院?」

「え?」

どうして、貴広が知っているの?

「事情はテツから聞いた。『オレが病院に来るように無理矢理頼んだから、マナちゃんから話しを聞いても怒るなよ』って」

「そう」

哲也さんは、わざわざ、フォローを入れておいてくれたんだ。

無理矢理頼んだなんて。

そんなことは一切ないのに……。

「まだ、病院?」

「ううん。今、帰ってきたの」

「今からマナの家に来るから」

「えっ……」

貴広は電話を切ってしまった。


今から、貴広がここに来る。

明日しようと思っていた、別れ話し。

だけど、今夜、別れ話しを切り出すことにした。

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