365日。
ひとりじゃない。
ーーーそれは、あまりにも突然すぎた。
あたしは授業を終えて、愛ちゃんと下校するところだった。
玄関を出ようとドアに手をかけた瞬間、後ろから担任の本多先生が「遠野!」と大声であたしを呼び止める。
あたしはその声にびっくりして「えっ⁈」とまた、裏返った変な声が出る。
振り返って、先生の表情がいつもと違う事に気づく。
いつもなら「なんだその声は?」と笑って言うけど、今日は明らかに違う。
その顔は深刻そうだ。
あたしは怖くなって
「どう…したんですか……?」
と恐る恐る尋ねる。