365日。






ベッドに寝ているお母さんは、酸素マスクをつけてて、腕には点滴がつながれている。




言葉を失ったあたしに、職場の叔母さんがそっと言う。


「…仕事中に、急に倒れたのよ…。苦しそうに、していたわ」



あたしはベッドのお母さんを見つめる。




「仕事熱心なのよ、あなたのお母さん。頑張りすぎてて、疲れが溜まってたのかもね…」



「えっ…」





あたしが家に帰った時には、いつも変わらずに笑顔でいた。


たまに、帰りが遅くてひとりで食べた夕食もあったけど…




でも、いつも笑ってた。



その笑顔は、無理してたの…?





お母さんの顔を見る。



呼吸……苦しそう。





あたしはお母さんの手を握る。



ごめんね…

あたし、気づいてあげられなくて。




ごめんね………





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