365日。
「…やばい、超嬉しい」
「え…」
凛人からの思いがけない言葉に、今度はあたしがびっくりする番。
「ありがとう、千尋」
そう言って柔らかく微笑んだ。
きゅん。
頑張って作ってよかった!
凛人があたしのカップケーキ貰って、そんな表情するなんて思ってなかった。
あたしの方が嬉しいかも、凛人。
「…え、凛人。まさか」
「あ?」
ラッピングのリボンを外し、カップケーキを取り出す凛人。
まさか、今食べるの⁈
「いやいやいや凛人!ここお店!ダメだよ!」
「ん?関係ない」
そう言ってカップケーキを一口。
あたしの鼓動が速くなる。