365日。






あたしの左の薬指には、シルバーの指輪が光っていた。




あたしはうまく状況を飲み込めない。


どうして指輪が?



あたしは凛人の顔を見る。


凛人は真剣な表情で話す。




「…俺の勝手な願い」

「え?」



凛人はなおもあたしの指先を握ったまま、話を続けた。






「……俺たちが大人になったら、結婚してくれないか?」

「えっ…」



全く予想しなかった言葉に、あたしは目を瞬かせる。





「これから先もずっと、俺と一緒にいて欲しい」





ねぇ神様、あたし、こんなに幸せになっていいんですか?


幸せすぎて、怖いくらい。






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