365日。







ーーー「………ん…」

「大丈夫かっ⁈千尋!」





……まだ今この状況を把握できていない。



「…りん、と?」




ここは…どうやら保健室らしい。


保健室独特の、消毒液の匂いがした。




そして、あたしの目の前にいたのは、凛人だった。




……あたし、どうしてここに?

なんで凛人がここにいるの?




「…ごめん、千尋」

「え…?」


急に謝られて、戸惑ってしまう。




「…なんで、謝ってるの?」



凛人、なんかしたっけ?


凛人はあたしの手を握った。





凛人に握られた手を見る時、あたしの腕が視界に入った。


「…っ⁈」




あたしの腕には青あざが数カ所にあった。



一体いつこんな怪我……?


首を傾げていると、凛人が「まさか」と言う。




「…お前、覚えてねーの?」

「……な、なにを?」




それを聞いた凛人はあたしをぎゅっと抱きしめた。


その行動に、さらに戸惑うあたし。





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