一緒に歩こう
Yusuke said

頭痛なんて本当は嘘だ。

昨日からずっと会社にいきたくなかった。

初めて杏奈に嘘をついた。

アンナはなんの疑いも持たなかった。

ずっと寝てるのも落ち着かず、俺は散歩にいくことにした。

近くの公園のベンチに座って自販機でかったコーヒーを一口のんだ。

回りを見渡せばたくさんの子供たちがはしゃぎ回っている。

あの頃はよかったな…。
なにも考えず、ただ疲れるまで遊んでればよかった。

疲れたら寝て、起きたらまた遊んで。

思うがままに過ごしてこれた。
あの頃に帰りたいな…。

あの頃に帰れたらどんなにいいだろう。

帰りたい…。
かえりたい…。
カエリタイ…。

苦い…。
このコーヒーってこんなに苦かったっけ?

甘いジュースが飲みたいな。



…うちに帰ろう。
一人でいると気分が滅入る。
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