復讐と言う名の愛をプレゼント




『!れいな!!』


誰とは分かっていながら
後ろを振り返る。

『けんた、』
私はぼそっと声に出し彼の名前を呼んだ。

『だいぶ、遅くないか?普通あの時間帯に準備するなら1時間目の終わりにはつくはずだろ...?』

そんなに私トイレで考えて居たのか.....と思いながら

『ぅん、ごめんね、ちょっとね』

と、言葉を濁した。

『ちょっとってなんだよ。』

少し眉間にシワを寄せた賢汰の顔を見て
濁してもダメか...とは思うもののなんて説明しようか....

"初恋の人に久々に会って動揺したのでトイレで冷静になれるように落ち着こうとしてました"とか?


.....ぃ、言えない...
無理、無理
そんなの言ったらこれから先
気まずいわ....

だけど
なぜか賢汰には私の嘘は通用しないし....

ん~っ.....
困った.......


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