好きなんてありえない!!
梓の家を飛び出す。
「あー大通りにでるなら右に曲がれば
いいよぉ♪」
「え……」
振り向くと家から梓が
出てきて大声で叫んでいた。
「教えてあげたんだから明日来なさい
よねぇ」
「明日は楽しくなりそ♪」
梓は小声で呟いて家の中に入った。
梓に言われたとおり右に曲がると
大通りに出た。
「……知ってる道だ…」
家への道を歩いているといろいろ
思い出して涙が溢れてきた。
「っ…う、ふ……」
「お前なんか本気じゃねーし」
……裕太。
大好きだった。付き合えてすごく
嬉しくて……。
「…なんでかなぁっ…何か、悪いこと
しちゃったの、か…な」
梓も分かんないよ…。
別れたら用はない……?
…どういう意味なの?
でも、道を教えてくれたし……。
「もう…どうすればいいのか
分かんないっ」