好きなんてありえない!!

「覚えてない?
私、最初一人で席に座ってたの
自分から話しかけるのが苦手で本当に困ってた」

「………」

梓が下を向く

「そんなときに梓は笑顔で話しかけてくれたよね。
同じ小学校だったのにクラスが違ったから
お互い全然知らなくてさ」

ふっ、と由美が微笑む


「それでも私が仲良くなるの
すっごく早かったよね」


「由美……」

梓がうつむきながら話す

「あの頃のあたしは本当に由美と話すの楽しかったし
一緒にいることが当たり前だった」

「でも……でも………」

梓の声のトーンが下がる


「あんたはあたしが誰よりも大切な人を
あっさりと奪っていったわ!」

顔を上げ叫ぶ
梓の目から涙が流れた


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