好きなんてありえない!!
学校に近づいていくごとに
登校している人が増えてくる
あちこちから
「え?」
と驚いたような声が聞こえる。
…まぁ、そりゃそうだよね。
私なんかが先輩と手を繋いで
登校してるんだもん…。
「誠也先輩!!」
目の前には私の隣の席の夏実と
ファンクラブのメンバーがいた。
「先輩!どういうことですか!?」
「ん?何が?」
「とぼけないでください!!
その…女の人は誰ですか!?」
あなたの隣の席の者です……。
私ってそんなに存在感
なかったのか…。