好きなんてありえない!!
「由美、一段落したから飯食いに…」
ドアを開けるとベットで
スヤスヤと寝ている由美がいた。
ーギシッ
先輩はベットに座り
髪を撫でた。
「…俺はお前を
裏切ったりしないから」
悲しそうな顔で由美を見つめる。
「あんたなんて遊びだったの!
何?信じてたの?バッカみたい!近寄らないでよね」
「っ……」
めまいがする。
思い出すだけで吐き気がする。
なんであんなやつを好きに……。
だから俺は裏切られた由美の気持ちが
痛いほど分かる。
あの時の俺は何も考えることが
できなくて。忘れようと思うと
楽しかった思い出が次々と
よみがえってきて。
「…随分苦しんだな」