好きなんてありえない!!


「ん……あれ?先輩?」

「…あ!由美♪起きたんだ」

「え、私、寝て…」

「由美の寝顔すっごくかわいかった」

「ちょっ!!!何見てるんですか!?」

「まぁ、まぁ♪昼飯行こーぜ」

「は、はい」

……一瞬だけ見えた。
先輩、すごく泣きそうな顔してた。
どうしたんだろう…。

お昼ご飯は食堂で焼きそばパンを
買って中庭で食べた。

先輩と並んでいるときほとんどの人
から見られたり睨まれたりしたけど
先輩が手を握ってくれたお陰で
そこまで怖くなかった…。


「あ、あの!先輩…」

「何ー?」

「先輩、あの、泣きそうな顔、してませんでしたか…?」

「まさか♪んなわけねーよ」

「で、でも…!」

「気のせいだっつーの」

先輩は私の頭をクシャクシャっと
撫でると

「行くぞ」

と私の手をひいて
生徒会室へ向かった。
< 44 / 142 >

この作品をシェア

pagetop