好きなんてありえない!!
対策-誠也side-
頭が真っ白になった。
どうして梓が…
「おい、由美どうした?顔色悪いぞ」
「あ、な、何でもないです…」
とっさに下を向く。
「何でもないわけない。
ちゃんと話せ」
腕を掴まれ見つめられる
どうして先輩には
分かっちゃうんだろ……。
私は梓の事を先輩に話した。
…だと思った。
由美は過去の何かと関係がある時
必ず下をうつむき服を握りしめる
癖がある。
「どうしようっ…私…私…昔の事を
忘れようと思って、親を説得して
やっと逃げれたと思ったのに…」
「由美、落ち着け」
由美を落ち着かせようとするが
聞こえてないらしい…。
「いや…いや…」
呼吸がうまくできない
思考回路がおかしくなる
「本当、馬鹿みたい。裕太が
あんたなんか好きな訳ないじゃん」
「友達?何言ってんの?私は最初から
あんたが大嫌いだった!!」
「はぁっ…はぁっ…」
「由美!大丈夫だから!!」