好きなんてありえない!!
「由美!!!!」
聞き慣れたその声は……
「先輩っ!!」
「由美…どうした!?」
すぐさま駆け寄って
優しく抱きしめてくれる。
「お前は……?」
「初めまして。由美の親友の
園田梓です!」
とびきりの笑顔で嘘をついた。
…“親友”?嘘つき…私の事ずっと嫌い
だったって言ったじゃない…。
ボロボロと涙が溢れてくる。
「お前が園田梓……」
「なぁんだ♪あたしの事由美から
聞いてたんだぁ…」
ーグイッ
「いった…」
梓は私の髪を思いっきり引っ張ると
「裕太の次はこいつ?何…次の人
見つけてるわけ?調子乗んな!!」
そう吐き捨てると
家を出ていった。