好きなんてありえない!!
「何や?」「何よ」
二人は梓を睨む。
「やっだぁー怖ぁいっ」
梓はクスクスと笑っていたが
机を飛び降りてしばらく黙っていたかと思うと
「お前らあたしに黙って何コソコソ
話してんの?……言えよ」
聞いたことない低い声だった。
「何で言わなきゃあかんのや」
「はァ!?言えっていってんだから
言えよ」
ガンッと机を蹴る。
ビクッと由美の肩が揺れる。
誠也は由美を引き寄せると
「大丈夫」と耳元で囁いた。
「………」
沈黙が続く。
「はっ…何?みんなこいつの味方
なわけ??」
ビシッと由美を指差す。