好きなんてありえない!!


「出ていけよ」

「あ…」

「出ていけっつてんだろ!!」

「ひっ…」

目の前にいるのは優しかった裕太の
姿はなくて。ただまっすぐに私を
睨んでいる裕太がいて。

「っ……」

部屋を飛び出し走り続ける。

振り向いたらダメ……。

私はバカだ。
どうしてこんな人を
好きになったんだろう。

涙が溢れて止まらない。


思考回路が止まりかけている。
何をすればいいのか。
どこに行けばいいか。
全然分からない。

ただ分かった事が1つ。

ーワタシハ、アイサレテナンカナイ。

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