好きなんてありえない!!


「…ここどこだろ」

気がついたら知らない道にいた。

「帰らなきゃ…」

キョロキョロと辺りを見回す。

「ダメ、分かんない」

こんな道、初めて見た。
ずっとここに住んでるのに…。

知らない町のようですごく
怖かった。

「っ…怖い、よ」

日が沈んで辺りが暗くなってくる。

「さむ……」

今は12月。
夜は凍えるような寒さだ。

「どうしよう…」

泣きそうになるのを堪えていると

「由美?」



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