好きなんてありえない!!

悲しみ


「で!どうしたの?」

部屋に入るなり梓が聞いてくる。

「え?」

「え?じゃないわよ!!目ははれてるし
どう考えても泣いたでしょ!!」

「……ん」

思い出すと涙が溢れてきた。

「由美…私に教えて?」

「うん…」

話そうとした瞬間
あの日の記憶が甦ってきた。

あの時……
裕太の隣にいたの…梓だった。

どうしよう…。
裕太と梓は付き合ってるの?
あれはホントに梓?

「由美?」

梓が顔をのぞきこんでくる。

「あ、えと……」

「由美、言って?お願い」
< 96 / 142 >

この作品をシェア

pagetop