短編集
「距離の分だけ地球に届く光の遅くなる。つまり今その星の輝きを目にしているのは何十万光年の前のものなんだ」
僕は左に首を向けた。
仁美には難しいのだろう。
きょとんとした顔でこちらを見つめている。
「今この瞬間この星のいくつかは消滅したかもしれない。でも僕たちの目には、その星たちがまだあるように見える。逆に今この瞬間にどこかで星が誕生したかもしれない。けど、僕たちの目にはその星の光が見えない」
「どうして?」
「時差があるからさ。距離の分だけ僕たちが見れる日は遅くなる。だから今見ている光は今この瞬間光っているものじゃなくて、過去のものを僕たちは見ているんだ。こう言えば仁美にもわかりやすいかな」
僕は左に首を向けた。
仁美には難しいのだろう。
きょとんとした顔でこちらを見つめている。
「今この瞬間この星のいくつかは消滅したかもしれない。でも僕たちの目には、その星たちがまだあるように見える。逆に今この瞬間にどこかで星が誕生したかもしれない。けど、僕たちの目にはその星の光が見えない」
「どうして?」
「時差があるからさ。距離の分だけ僕たちが見れる日は遅くなる。だから今見ている光は今この瞬間光っているものじゃなくて、過去のものを僕たちは見ているんだ。こう言えば仁美にもわかりやすいかな」