危険な彼と危ない初恋


どういうことを言っているのか、鈍感な私には全く理解していない訳で。


「なぁ、美羽。俺もう我慢出来ないんだけど」


「・・・・ん?何を??」


すると、桐くんは私の耳元でボソッと呟いた。


『女と男がやることなんて1つしかないだろ?』





「――――――!?/////」


さすがに鈍感な私でもここまで言われてしまったら、分からない訳がない。


その言葉の意味を嫌でも気づいてしまった。


みるみるうちに、顔が火照っていく。


「で・・でもお母さんが、そういうことは大事な人としかやっちゃ駄目って」


「じゃあ、俺はちがうの?」


「そ・・そうじゃないけど・・・・」


「じゃあ、いいんじゃん」


桐くんは、ニヤニヤして聴いてくる。

いつから桐くんは、こんな笑いかたするよになったんだろう・・・・

なんか、今の私はおかしい。やっぱりなんか変。


いつもだったら、ここで絶対なにか言い返せてたのに。


桐くん相手だと、自分が自分じゃなくなる。


どうしてだろう。


そして、この胸が張り裂けそうになるほどの、この激しくて熱い思いは、なに?



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