危険な彼と危ない初恋
『………はぁーー。お前ってホントにめんどくさい奴だな』
「はぁ??なんのことよっ!!」
やっぱり私って可愛くない。
私だって沙良くらい可愛かったら良かったのに。
なんか凄く自分が惨めに思えて来る。
『さっき元気になったのかと思ったら、お前また変な方向に考えてるだろ?』
「…へ??」
どういうこと??
もしかして優雅は、わざと私のことからかってたの??
私が元気なかったから元気付けるために??
…ぁあ。
駄目だね私。
優雅にまで、気を使わせちゃって。
『………ぃ…おいっ!!』
「な…何??」
『やっぱりお前また変な方向に考えてるだろ。誰だって凹む時は凹むんだし、それを乗り越えるから強くなれるんじゃん。最初から、完璧な自分だけを求めんなって。お前はお前だろ?これからどーするかなんてこれから考えてきゃいーじゃん。相談なら、俺がいくらでも聞いてやるし』
やめてよ。
あんまり優しいこと言わないでよ。
涙腺揺るんじゃったじゃない!!
優雅のせいだよぉ~。
なんで、優雅が今一番欲しかった言葉を言うのよ。
優雅のくせに。
優雅のくせに………
「…ありがとぉ………」
………ホントにありがとう……――――――――……………