危険な彼と危ない初恋
スタート
《優雅side 》
あーあ。
ちょっとキツく言い過ぎたか。
他にも言い方ってもんがあったのかもしれない。
俺ってホントに不器用だな。
だけど、ちょっとでも美羽の力になれたのならそれでいい。
俺はそれでじゅーぶん満足だ。
俺は美羽のあの笑顔を守りたいんだ。
……いつか、美羽に大切な奴ができるまで……―――
説教じみたこと言っちまったけどあれが俺の本心なんだ。
美羽は、誰よりも頑張ってんだろ?
だから、お前の大好きな母さんと離れてまでここに来たんだろ?
……そして、北川桐のこともお前は恨んでなんかないはずだ。
だから、美羽は堂々としていればいいんだ。
落ち込むことなんて俺から見てみれば何も無いわけで。
あんなにボロボロにされたのに、また正面から立ち向かうお前ってすげーよ。
俺から見たら、じゅーぶんすぎるくらい強い。