危険な彼と危ない初恋
すると、桐くんはニコッと笑って。
「―――じゃあ、練習終わったあといつもの海辺で待ってるから」
そう言い残して桐くんは、さっさと行ってしまった。
・・・・どうしよう。
桐くんに誘われちゃった。
こういう時ってどうすればいいの??
と・・・・とりあえず、準備しとかなくちゃね。
っていうか、よく見たらこの格好砂で汚れちゃってるし!!!
早く、着替えなくちゃ!!!
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そう言うなり家に帰ってから、色々と服を並べてみたものの私って服を選ぶセンスが無いことをつくづく思い知らされた。
何度も何度もコーディネートしてみたけど、やっぱり田舎者には代わりないんだよね・・・・・
あーーーー!!
どうすんのぉーこれ!!!!
「美羽!服なんて並べてどうしたの?」
おぉ!救世主キターー!!!!
「お母さん!とにかく可愛いコーディネートして!!お願い!!」
「まぁ、いいけど。美羽がおしゃれするなんて珍しいわねぇ…」
「もう!そんなこと、どうでもいいから早く早く!!!」
「はいはい。
・・・・・・じゃあ、こんなのでどう??」
そう言って見せてくれたのは、ひらひらのワンピースだった。
「まぁ、とりあえず着てみな!」
そう言って、試着してみると自分が自分じゃないような感じだった。
「・・・・・・わぁ!!すごーい!!!お母さん凄いよ!!!」
そこには、まるで魔法をかけられたシンデレラのような自分がいた。
「あったりまえでしょ!
それに、アンタはもともとの素材がいいんだから、もっとそれを生かしなさいよ。」