名無しのノート
教室に戻ったときには、授業が始まる直前だった。

次の授業は国語……

今ごろ、気づいた。もしあれが本当に…………じ、じつ、じつげ

考えるだけで脳がフリーズ。

やがて思考を再開させ考える。
確か畑中君のワークだった。

畑中君は物をよくなくす。なくなっても不思議ではない。

はずだ。

畑中君の方に目を向ける。
なんと国ワークは机の上にあった。
ほっとする。

チャイムがなった。

今日はワークの宿題があった。
一安心して、溜め息をつく。

のも束の間、衝撃の言葉が耳に降ってきた。

「先生、ワ、ワークが無くなりました」
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