名無しのノート
止まらない、止められない。
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私はダッシュで教室に戻る。
止める、止める、絶対。
教室に入る。みんなは驚いた顔をしていた。
皆は口々に「大丈夫?」「心配したんだよ」などと声をかけてくれる。
そんな言葉は…いらない。私が聞きたいのは、
「藤川先生はどこ?」
「おい、大丈夫なの…」
「ちょっと黙っててくれないかな」
「おい、そんな言い方……」
「緊急事態なんだよ、ねぇ?」
できるだけ、冷たくぶった切る。
皆は、黙った。
「それで、藤川先生は、」
「お、片瀬、元気に…」
「先生、手帳は?」
「んっ?手帳ならここに……て、無い!」
遅かった、遅かった。
「あーあーあーあー、クックックク、アハハハハハハハハハハハハッ」
私の中の理性がバラバラと、音をたてて、………決壊した。
嘘、嘘、嘘、嘘、嘘だ、これは、
洒落になってない。
また、これからも続くの?
あー、…………………………………………………………………………………
絶対、止める。