名無しのノート
「ここが、被服室、そしてこっちが図書室、でここを曲がると…」

急に、瑠璃香さんが止まりました。

「どうしたんですか?」
「…いやちょっと、ね。その角曲がったら理科室、その先がトイレ」
「行かないのですか?
「………行こうか」

どうやら行きたくなかったようです。無理に行かせてしまいました。すみません。

「………嘘っ」
「どうかしました?」


角を曲がります。すると廊下の真ん中に、



…ノートが落ちていました。
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