推定両思い
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美術の時間は、二時間で描ける風景画だった。
晴れていて、適度に風が吹いていて、外は気持ちがいー。
5月なので、お花もいっぱい咲いている。
「麻ちゃん、これ可愛い花だね♪」
「本当に可愛いね。この花は、校庭の前の花壇にも植えてあったから行ってみようよ?」
「うん、そうしよう♪」
二人で花壇を目指すと、颯太のクラスが体育の授業中で、サッカーをしていた。
「あっ!!あそこにいるのは、颯太少年じゃない?」
麻ちゃんが先に、颯太を見付けた。
「本当だ♪カッコイイ♪颯太、素敵♪」
じーっと眺めていると、麻ちゃんが、
「…仕方ない。ここの花壇描く事にしようよ?」
と言った。
「キャーッ!!ありがとう!!麻ちゃん、次産まれて来る時は、男の子に産まれてね♪彼氏にするから♪」
「………」
麻ちゃんは優しい。
他の友達からは、麻ちゃんは“(アタシの)お世話役”と呼ばれている。