誘拐女子恋をするっ!!
「あなたは・・・」
やめて・・・。
「もう何回も・・・捨てられたのよ・・・」
「え・・??」
何回も・・??今回が初じゃない・・・・??
「はじめて捨てられたのは、生まれてすぐだったわ・・・。今日のように私の玄関前に捨てたの。」
「どうして・・??」
「女だったからよ。跡取りがほしかったんでしょうね。」
私が、女の子だから・・??お母さんたちは・・男の子がほしかったの・・??
「そのときは、送り返したわ。そしたら、しぶしぶ受け取ったの。」
「次は何で捨てられたの・・??」
「・・・、その次は2歳のときだったわ。あなたに弟・・竜君が生まれたでしょ?
跡取りの男の子が生まれたからいらなくなったからね・・・。」
「竜が・・・生まれたから・・・」
唖然とした。
「そして、私は誓ったわ。「そんな思いをする前に子供たちに・・・」
「大人の最低さを教えてあげようって・・・。」
男の子は泣いていた。
惨めでしょうね。私が。
同情なんていらない。ただ分ってほしい。大人は最低なんだって。
誰も信じないで。大人ってね・・・・
ぐっと、唇をかみ締めた。
「最低なのよ・・・。」
泣いてしまわないようにー・・・。