海も空も
虹
プリント整理を終え、
担任に整理したプリントを渡し
久し振りに晴陏と2人で帰った。
2人で帰った事は前に一度だけあった。
まだ雨が降っていた。
どうやら晴陏も傘を忘れたらしい。
雨が止むまで公園のベンチで雨宿りした。
携帯を見るとお母さんからの着信が入ってた。
電話をかけ直し「帰るのが遅くなる」と言い電話をきった。
この雨のせいで制服はびちょびちょ。
「ふ…ふぇっくしゅ!」
(寒い…寒いぃぃ…)
「大丈夫か!?コレ着ろ!」
晴陏だって寒いくせに…
自分が着てたパーカーをあたしに着せてくれた。
「…」
震えてんじゃん。
馬鹿だなぁ…。
「膝の上に座っていー?」
「え?!なんで?!」
なんでって…
今までだって普通に座らせてくれたじゃんか。
今更何でとか言うなよ…
とか思いながら勝手に座った。
「暖かいねー。」
「だなぁ。」
あたしはだっこされた状態になって座った。