わたしの意味
拾壱
しょうが眠る家におれたちは着いた。

玄関を開けたとき…

父親が慌てて出てきて、

しょう、さっき起きたんだぞ!

普段、冷静な父親が大声で言った。

お腹がすいてたみたいでな。
ご飯たくさん食べてたんだっ。

その後でいきなり紙とペンを貸してくれって言ってきて。

で…

書いてる途中にまた眠ってしまったよ。

これをお前にだって。


おれは手紙を渡された。

力ない文字で…

うっすらと書かれてあった。
< 28 / 57 >

この作品をシェア

pagetop