人貸し屋



「で、でも・・・!

 人貸し屋は

 《どんな人でも貸してくれる》

 ンだよな!?

 じゃあ、レイも貸してもらえる・・・」



強気で言うと

黒い男は胸ぐらをつかんできた



「ふざけたこと言ってんじゃねぇよ

 しかも、何呼び捨てにしてるんだ」



「ちょ、タンマタンマ!

 本気の目になってるけど?!」



「・・・本気だからな」



冗談じゃない!

何で死なないといけないんだ?



「そこまでにしましょうか、夜」



レイが・・・

レイちゃんが止めてやっと

手を放す黒い男



「すみませんが、私は

 人間の住むところに長くいると

 そこが欲望で埋め尽くされるんです

 なので、アナタに貸せません」



「・・・・・・は?」



< 122 / 143 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop