人貸し屋
☆カイリside



「じゃあ、また明日ね」



「・・・あぁ。気を付けて帰れよ」



一葉を見送って俺も人貸し屋へと急ぐ

いろいろとおかしいこと

全てを聞くために



人貸し屋は

昨日と同じ、公園だった場所にあった



「・・・・・・・・・よしっ」



軽く深呼吸をして

屋敷のドアをノックする



「・・・・・・・・・やっぱり開かないか」



じっとドアの前で待ってると

またあの女当主がドアから

顔を覗かせた



「・・・あら、昨日の・・・」



長い黒髪の女は

白い仔犬を抱えて怪しく微笑んだ



「あの・・・この瓶のことを

 教えてください・・・」



「いいですよ。

 さぁ、お入りなさい」



俺はまた、

不思議な屋敷に足を進めた―。



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