人貸し屋



「じゃあ・・・汚いけど

 そこらへんに座っていいから」



「うん。ありがとう」



俺はベットに、

一葉は椅子に座った



「で、話したいことって?」



座った一葉に声をかける



「・・・私、やっと気づいたの。

 魁利が私を死んでるって言った

 その理由が・・・」



「えっ・・・?」



悲しそうに話し出す

一葉



「ずっと考えてたんだけど・・・

 私、この1か月間のきちんとした

 記憶が何もないの。

 あいまいに、いつものように・・・

 そんな感じでしかないの」



「・・・・・・・・・うん」



「だからわかった

 何でかはわかんないけど

 私は本当に死んじゃったんだね」



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