人貸し屋
「・・・・・・何にも入ってない」
マンガとか、テレビとかだと
魔法の瓶から人が出てくるのも
確かにあるけど・・・
本当に私が、
魔法の瓶なんかもらって
よかったのかな・・・?
私は不思議に思いながら
瓶の蓋を慎重に開けた
「・・・・・・・・・・・・」
瓶から光が出ることも
人が出ることもなくて
何も起きない
やっぱり、
これは偽物だったのかな・・・
「飛鳥ー、もう寝なさい」
お母さんが、私に布団をかける
お母さんもお父さんも仕事があるから
夜には2人ともいない
もうすぐ、また出かける
「・・・おやすみなさい」
「ちゃんといい子でいてね」
そう言って出ていくお母さんを見ながら
私はゆっくり目を閉じた