執事の戯言
手を握った……?
俺のお嬢様に触れたのか?
それまで愛想笑いを浮かべていた俺の顔から笑みが消え、比例して黒いオーラが滲み出る。
女子生徒も、俺の顔を見るや否や、顔を青ざめていた。
「ありがとう、助かったよ」
棒読みすぎる礼に女子生徒二人は肩を震わせ、ただ頷くだけだった。
裏庭……。
人気のない場所二連れ込む=告白かアレしかない。
そんな俺でさえしていないことを、他のクソ餓鬼にやられてたまるか!