矢刺さる先に花開く


「清いだけでは武門の棟梁は務まらぬ」


そう言った清盛は立ち去り、部屋には重盛だけが残された。


――清いだけでは武門の棟梁は務まらぬ…


父の言葉が、重盛の頭の中でずっと響いていた。


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