犬みたいな君【短編】
朝も
帰りも

食堂ですれ違ったときも


君は
腕がぬけるんじゃないかと思うくらい

大きく手をふりながら


あまりにもネーミングセンスのないあだ名で
俺をよんだ


俺はいつの日か
恋に落ちていた


君が俺を呼ぶたびに
何回
走りよって抱きしめてやろかと思っただろう


まあ、そんなことされたらひかれることはわかってるからしなかったけどね

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