【短編】恋人は未来人
□幸福岬
あの日から、鉄平はアパートにいっしょに住んでいる。
「真衣、準備出来た? もう行くよ!」
「もう少しだから待っててね」
せっかくのドライブだからオシャレをしたくなったのだった。
「お待たせ!」
「あれ?その白いワンピース、出会った時着てた服だよね」
「そうよ。よくわかったわね」
「ばか。忘れてないよ!」
「ねぇ鉄平、聞いてもいい? あの時、何で私を助けたの?」
「前から、好きだったからだよ!」
「えっ? 前からって?…」