新撰組は恋の香り―後編―
なんやかんやあったけど
みんな落ち着いた。
昔は、みんなで飲みに来たよなー。
とか、楽しそうにはなしていた。
「葵羽さん?少しいいですか?」
楽しそうだなーとか、思っていたら
沖田さんが話しかけてきた。
「はい。何でしょう?」
「ここじゃあ、あれですから外でも見ながらでもいいですか?」
そう言って、現代でいうバルコニーみたいなとこに出た。
「僕は結核という病気になりました。葵羽さんが分かる限りでいいので教えてください。僕の残りの時間と新選組の行方を。」
風邪が沖田さんの柔らかな髪を弄る。
中からはみんなの賑やかな声と遊郭を楽しむ人達の声。
「私は、分からないです。」
「分からないじゃなくて、言いたくないの間違いではないんですか?」
「そんなこと!」
ないです。と、言おうと沖田さんの顔を見ると
今にも泣き出しそうな顔だった。
こんな沖田さん見たことない。
「私の部屋にカバン、、、持ち手のある袋があります。そこに紙がはいって、、」
「葵。それ以上言うな。」
「平助。」
「平助くん。」