新撰組は恋の香り―後編―

「ねえ?平助くん?」

沖田さんが戻って少し沈黙があった。
それを座りながら沈黙を破った。

「ん?」

平助くんは、柵におっかかっている。

「私、どうしてココに来たのかわからなかった。」

「この時代って事か?」

「うん。でもね?少なからず…わかった気がするの。」

この距離がむず痒い。
近付こうとすると離れちゃう。
私は…

「たぶん、歴史を好きになるために来たんだと思うの。」

あなたを好きになの。

「それとね?新選組を守るため。藤堂平助というアナタを守るために。」

自分でも何を言ってるか分からなかった。
でも、新選組と平助と過ごして思ったことを…
アナタに。

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