新撰組は恋の香り―後編―

平助くんはくるりと私の方へ向きを変え
しゃがみ込んだ。

「なら、俺を助けろよ。俺、葵が現れるまでいつ独りになるかなんて考えたことなかったんだ!でも、葵。お前がきてからいつ、葵が、俺が居なくなったらって考えちゃうんだよ。」

「平助くん、泣かないで?私は、、、ここにいるよ?」

泣き始めた平助くんを抱き寄せながら言葉を選びながら言う。
だって、私がいついなくなるのか
保証も約束もできないから。



< 52 / 69 >

この作品をシェア

pagetop