クリスマス&お正月
こたつの空いているところに腰を下ろす

きっちり並べるように空けておくところ、無駄に気が廻るようだ

しるふはおずおずとその隣に座る

するとすかさず

「かいにいちゃーん」

と無邪気な姪・可奈が幸人の膝を抜け出し、飛びついてきた

会うのはいつぶりだろう

記憶より少し背の伸びた可奈を受け止めながら海斗は記憶をたどる

海斗に飛びついた可奈は、隣に座る見慣れないしるふに大きな瞳を向けている

ぱちぱちと瞳を瞬かせる姿が、年相応で海斗は小さく微笑む

と、しるふがその視線に気が付いて

「こんにちは。可奈ちゃん」

噂通り、かわいいね

微笑みながらそう告げる

その笑みに、やっと緊張が解けたかな、と隣で思う

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