クリスマス&お正月
「しるふちゃん」
静かな新年の夜
4歳児がいるからだろうか、黒崎家はそうそうに寝る雰囲気が漂っている
すでに軽く明かりを落としたリビング
高い天井をぼんやりと見つめていたら沙希に名を呼ばれた
視線を移すとふと優しい瞳の沙希がいた
ああ、こういう時は海斗とそっくりだ
向けられた瞳が、あの漆黒の瞳を思わせて、しるふはふと瞳を細める
「ありがとうね、しるふちゃん」
やっぱり姉弟なんだなー、とその瞳を見つめていたしるふは、
沙希の言葉に目を瞬かせる
そんなしるふににっこりと優しく微笑みかけてから、
「あんな優しい顔するんだなーって。二十年以上海斗の姉やってきて初めて見たからさ」
釣れない、つっけんどんな態度をとっていても、
しるふに向ける瞳が優しいことは、
かける声音が他の人にかける声と違うことは、
小さなところでしるふを大切にしていることは、
良くわかった
静かな新年の夜
4歳児がいるからだろうか、黒崎家はそうそうに寝る雰囲気が漂っている
すでに軽く明かりを落としたリビング
高い天井をぼんやりと見つめていたら沙希に名を呼ばれた
視線を移すとふと優しい瞳の沙希がいた
ああ、こういう時は海斗とそっくりだ
向けられた瞳が、あの漆黒の瞳を思わせて、しるふはふと瞳を細める
「ありがとうね、しるふちゃん」
やっぱり姉弟なんだなー、とその瞳を見つめていたしるふは、
沙希の言葉に目を瞬かせる
そんなしるふににっこりと優しく微笑みかけてから、
「あんな優しい顔するんだなーって。二十年以上海斗の姉やってきて初めて見たからさ」
釣れない、つっけんどんな態度をとっていても、
しるふに向ける瞳が優しいことは、
かける声音が他の人にかける声と違うことは、
小さなところでしるふを大切にしていることは、
良くわかった