恋……シヨ?‐武藤 雅晴編‐
「すごい…素敵…!!」


「綺麗ですね…」



うっとりと周りを見渡していると、武藤くんも頷いて興味深そうに眺めていた。



「この教会って普段から開いてるんでしたっけ?」


「ううん。運がいいと入れるみたい」



二人でゆっくりとバージンロードを歩いて、十字架の前で足を止めた。

私はごくりと唾を飲み込んで、今が想いを伝える時だと決心する。



「…私ね、武藤くんとここに来たかったの」



色んなことがあったけど、いつでも武藤くんを好きな気持ちに変わりはなかったよ。

これからも、ずっと一緒にいたい。



「私、武藤くんのことが──」



心臓が口から飛び出そうなほど緊張しながら言おうとしたのに

突然の事態に言葉が喉に詰まってしまった。


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